オラパリブ、プラチナ製剤感受性再発卵巣がん治療薬としてCHMPが推奨

2018/03/05

文:がん+編集部

BRCA遺伝子変異の有無に関わらず推奨

 英アストラゼネカと米メルク・アンド・カンパニーは2月23日、PARP阻害剤のオラパリブ(製品名:リムパーザ)について、プラチナ製剤ベースの化学療法に完全奏効もしくは部分奏効している、プラチナ製剤感受性再発の高悪性度上皮卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がん患者さんにおける維持療法として、欧州医薬品評価委員会(CHMP)が販売承認を推奨すると発表しました。

 乳がんや卵巣がんの中には、乳がんや卵巣がんになった人が家系の中に複数いることがあり、がんの発症に遺伝子が関与していることがあります。もっとも多いのが、BRCA遺伝子の変異を持つ人で、遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)です。PARP阻害剤は、BRCA遺伝子変異に有効とされてきましたが、今回オラパリブは、BRCA遺伝子の変異があるかどうかに関わらず推奨されました。

 今回のCHMPによる推奨は、オラパリブとプラセボとを比較した2つの臨床試験(SOLO-2試験・試験19)の結果に基づくものです。これらの試験の結果、オラパリブがプラチナ製剤感受性再発の卵巣がん患者さんの、病勢進行または死亡のリスクを低減することを示したとしています。臨床試験全体を通じて、オラパリブ単剤群に最もよく見られた副作用は、悪心、嘔吐、下痢、消化不良、疲労、頭痛、味覚障害、食欲減退、眩暈、貧血でした。

 アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーのSean Bohen氏は、「今回の臨床試験のデータは、BRCA遺伝子変異があるかどうかに関わらず、リムパーザがプラチナ製剤感受性再発の卵巣がんの患者さんにとって、長期の病勢コントロールが可能なこと、次の化学療法を開始する時期を遅らせることを示している」とコメントしています。