CAR-T療法アキシカブタジン シロルーセル、4つの血液がんを対象に希少疾病用再生医療等製品に指定
2018/10/09
文:がん+編集部
CAR-T療法のaxicabtagene ciloleucel(アキシカブタジン シロルーセル)が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)、高悪性度B細胞リンパ腫(HGBL)を対象に、希少疾病用再生医療等製品に指定されました。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫を対象に
第一三共株式会社は10月3日、CAR-T療法のaxicabtagene ciloleucel(アキシカブタジン シロルーセル)(前KTE-C19、以下Axi-Cel)について、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)、高悪性度B細胞リンパ腫(HGBL)を対象に、厚生労働省より希少疾病用再生医療等製品に指定されたことを発表しました。
希少疾病用再生医療等製品は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ないために治療法の開発が十分に進まない状況に対応し、安全かつ良質な再生医療等製品を一日も早く医療の現場に提供するための制度です。指定されると、優先審査や再審査期間の延長などの支援措置が受けられます。
CAR-T療法のAxi-Celは、患者さん自身の血液から採取したT細胞を、がん細胞やその他の細胞に発現するCD19を認識してがん細胞を攻撃するように遺伝子導入した免疫細胞療法です。
海外では、B細胞リンパ腫を対象としたAxi-Celの第1/2相臨床試験 (ZUMA-1試験)が行われ、その結果をもとに米国と欧州ではすでに承認されています。日本国内では、現在、ZUMA-1試験と同様の第2相臨床試験が準備されています。