第74回 カフェで学ぼうがんのこと「喫煙と肺がん、免疫治療薬オプシーボのお話」

提供:NPO法人ウィッグリング・ジャパン



 

喫煙とがん

肺がんは、がんの中でも再発を繰り返しやすく、治りにくいがんのひとつです。

タバコがもたらす弊害についての啓発が活発になってからは喫煙者は減っています。

一方、タバコを吸わない人が肺がんを患う場合、家族の誰かが吸っていることがほとんどで、誰も吸っていなくても職場に喫煙者がいると、喫煙者が吐き出す煙やタバコの先から出る副流煙が罹患率に大きく関係します。

また、喫煙以外ではアスベストやPM2.5など、大気汚染も肺がんに影響し、実際中国では肺がん患者が多いと言われ仕事環境によって罹患リスクが高い職業もあるとのことです。

免疫療法の正しい知識を学ぶことができ、色々とこれから希望が見えてきそうです。

オプシーボの話

これまでの抗がん剤は、“毒をもって病気を制す“タイプで、副作用として脱毛、吐き気、心臓への悪影響、皮膚の炎症、倦怠感等があり、5~10年後に2次がんになる可能性もあります。

20年前は免疫療法に効果がないと言われていた時代もありました。免疫チェックポイント阻害剤は、臨床試験で効果と安全性が確認され肺がんをはじめとした複数のがん種で使われるようになりました。

ノーベル賞で話題になったオプシーボは、2割ほどの効果でしたが、驚くほどの治療効果の見られる有効な薬であります。非常に高額であることと、様々な副作用が表れるのでコントロールが大変ですが非常に有効な薬です。

先日のノーベル医学・生理学賞受賞後に「オプシーボ」という言葉をよく耳にします。劇的な効果が表れた生の症例を聞くことができ、がん治療にも希望の光が見えました。

喫煙者にとって耳の痛い言葉ですが、自分自身と周りの健康のためにも今一度タバコについて考えてみてはいかがでしょうか。

参加者の感想

●非喫煙者の父が肺がんを患ったのですが、職業が関係していた可能性が高いことがわかりました。
●劇的な効果が表れた生の症例を聞くことができ、がん治療にも希望の光が見えました。このタイミングで最新情報を聞くことができて良かった。

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