ALK融合遺伝子陽性の進行・再発固形がんに対するブリグチニブの治験

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治験

WJOG15221M/XB99036

進行・再発固形腫瘍を対象としたブリグチニブ多施設共同第II相バスケット試験

治験概要:

進行・再発固形がんに対する治験。ALK融合遺伝子陽性の患者さんが対象です。
ブリグチニブの有効性と安全性を評価する臨床試験です。
登録予定数は、14人。
フェーズは、第2相臨床試験。
試験デザインは、単一群、非盲検、非対照。
試験群:ブリグチニブ
客観的奏効割合、無増悪生存期間、奏効期間、病勢制御割合、治療成功期間、全生存期間、有害事象発生割合などで評価します。

治験薬:ブリグチニブ

ブリグチニブは、ALK融合遺伝子を選択的に阻害する分子標的薬です。
ALK融合遺伝子は、ALK遺伝子とほかの遺伝子が融合してできる特殊な遺伝子で、ALK融合タンパク質を作り出します。このタンパク質の作用により、がん細胞を刺激することでがんの増殖、生存、血管新生が起こります。ブリグチニブは、ALK活性を抑制することで、がんの増殖や生存、血管新生を抑制します。

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

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試験概要詳細

試験の名称 ALK融合遺伝子陽性の進行・再発固形腫瘍を対象としたブリグチニブの多施設共同第II相バスケット試験
試験の概要非小細胞肺がんを除くALK融合遺伝子陽性、進行・再発の固形腫瘍患者を対象としてブリグチニブ療法の有効性・安全性を検討する
疾患名非小細胞肺がんを除くALK融合遺伝子陽性、進行・再発の固形腫瘍
試験薬剤名ブリグチニブ
用法・用量1サイクルを28日とする
ブリグチニブを、1サイクル目のDay1~7では1日1回90mgを7日間経口投与する。その後、1サイクル目のDay8以降は180mgに増量し、1日1回経口投与する
対照薬剤名
用法・用量
試験のフェーズ2
試験のデザイン単一群、非盲検、非対照
目標症例数14
適格基準
  • 自由意思により、治験の参加について文書による同意を得られている
  • 同意取得日の年齢が20歳以上の患者
  • 病理組織学的に進行・再発固形腫瘍と確定診断された患者
  • 標準治療に対して不応・不耐もしくは標準治療のない進行・再発固形腫瘍患者
  • ALK融合遺伝子融合遺伝子陽性の固形腫瘍患者
  • RECISTガイドラインversion1.1に基づく測定可能病変を有する患者
  • Eastern Cooperative Oncology Group PSが0又は1である患者
  • 3か月以上の生存が期待される患者
  • 経口投与が可能な患者
  • 登録前7日以内に測定された臨床検査値により、十分な臓器機能を有する患者
  • 妊娠する可能性のある患者では、尿妊娠検査結果が陰性である患者
  • 同意取得から治験薬最終投与後4か月までの間、適切な避妊法を用いることに同意している患者
除外基準
  • ALK阻害薬の投与歴のある患者
  • 非小細胞肺がんと診断されている患者
  • 症状のある脳転移を有する患者
  • 髄膜播種を有する患者
  • 臨床的に問題となる(治療を必要とする)心疾患を有する患者
  • コントロール不良の高血圧症を有する患者
  • 間質性肺疾患、肺線維症の既往のある患者
  • 薬剤の吸収に影響する可能性がある吸収不良症候群もしくはその他の消化管疾患がある患者
  • 本治験登録前2週間以内に全身麻酔を伴う手術療法を受けている患者
  • 本試験登録前2週間以内に化学療法、ホルモン療法、放射線療法を受けた患者もしくは試験登録前4週間以内にモノクローナル抗体(分子標的治療、抗体療法、免疫療法)を投与された患者
  • 登録時に同時性重複がん又は無病期間が2年以内の異時性重複がんを有する
  • HIVの感染が確認されている患者
  • 妊娠中、授乳中の患者
  • 登録前14日以内に中等度もしくは強度CYP3A阻害薬、CYP3A誘導薬を投与されている患者
  • その他、医学的に重大な異常を有する患者
年齢下限20歳以上
年齢上限上限なし
性別男性・女性
主要な評価項目中央判定による確定された客観的奏効割合
主要な評価方法
副次的な評価項目担当医師の判定による確定された客観的奏効割合
中央判定および担当医師の判定による無増悪生存期間
中央判定および担当医師の判定による奏効期間
中央判定および担当医師の判定による病勢制御割合
治療成功期間
全生存期間
有害事象発生割合
副次的な評価方法
予定試験期間2022年5月2日~2026年4月30日

出典:臨床研究等提出・公開システムより