切除不能な進行・再発の固形がんに対するニラパリブ+PD-1阻害薬の治験
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治験名
IMAGENE-01
相同組換え修復遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の固形がん患者に対するNiraparibおよびPD-1阻害剤併用療法の有効性および安全性を評価する多施設共同第II相バスケット試験
治験概要:
切除不能な進行・再発の固形がんに対する治験。相同組換え修復遺伝子変異がある患者さんが対象です。
ニラパリブとPD-1阻害薬の併用療法の有効性と安全性を評価する臨床試験です。
登録予定数は、57人。
フェーズは、第2相臨床試験。
試験デザインは、単一群、非盲検、非対照、単群比較。
試験群:ニラパリブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ
客観的奏効割合、無増悪生存期間、全生存期間、病勢制御割合、奏効期間、治療成功期間、有害事象発現割合などで評価します。
疾患解説:尿路上皮がん、腎臓がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、悪性黒色腫
悪性黒色腫は、皮膚がんの一種です。紫外線、外的刺激などが誘因といわれていますが、はっきりとした発症原因は不明です。
悪性黒色腫は、褐色から黒色のシミや腫瘤が皮膚表面に現れますが、早期症状には非対称性、輪郭がギザギザしている、色むら、長径が6mm以上、色・形・症状が変化しているという5つの特徴があります。
見た目や顕微鏡による観察、予後の観点から悪性黒子型、表在拡大型、結節型、末端黒子型の4つの病型に分類されます。このうち、悪性黒子型は高齢者に多く、日本人にもっとも多いのが末端黒子型で、白人に多い表在拡大型も近年日本人にも増加しています。
悪性黒色腫以外の下記疾患の詳細は、
「膀胱がんを知る」
「腎臓がんを知る」
「胃がんを知る」
「食道がんを知る」
「頭頸部がんを知る」
を参照ください。
治験薬:ニラパリブ
ニラパリブは、損傷したDNAを修復するPARPと呼ばれる酵素を阻害する分子標的薬です。
正常な細胞でDNAに損傷が起こると、PARPが修復します。
ニラパリブは、PARPを阻害することでがん細胞のDNA損傷の修復をさせず細胞死を誘導します。
治験薬:ニボルマブ
ニボルマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。
がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。
治験薬:ペムブロリズマブ
ペムブロリズマブは、抗PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害剤の1つです。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんに対して、免疫細胞が本来の力を発揮できるようにする薬です。最終的には、免疫の力でがんを攻撃し、治療効果を発揮します。
がん細胞の表面に発現しているPD-L1とがん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)に発現しているPD-1が結合すると、免疫細胞は、がん細胞を攻撃しなくなってしまいます。この仕組みを「免疫チェックポイント機構」といい、この仕組みが働かないように開発されたのが、免疫チェックポイント阻害薬です。
治験情報に関する注意点
治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。
治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。
治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと
※ここに掲載した情報は、jRCT 臨床研究等提出・公開システム に登録された情報を元にし、がんプラスが独自に記事としてまとめ、提供しています。
※QLife「がん治験情報サービス」でご案内している治験とは異なります。
試験概要詳細
試験の名称 | 相同組換え修復遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の固形がん患者に対するNiraparibおよびPD-1阻害剤併用療法の有効性および安全性を評価する多施設共同第II相バスケット試験 |
試験の概要 | 遺伝子関連検査で生殖細胞系列又は体細胞の相同組換え修復(homologous recombination repair:HRR)遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の固形がん患者を対象にNiraparibおよびPD-1阻害剤(ニボルマブもしくはペムブロリズマブ)の有効性および安全性を評価する |
疾患名 | 尿路上皮がん、腎がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、悪性黒色腫 |
試験薬剤名 | ニラパリブ |
用法・用量 | 200mg/body又は300mg/body(体重及び好中球数が規定値以上)、1日1回内服 |
試験薬剤名 | ニボルマブ |
用法・用量 | 240mg/body、2週間間隔で静注(腎がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、悪性黒色腫) |
試験薬剤名 | ペムブロリズマブ |
用法・用量 | 240mg/body、3週間間隔で静注(尿路上皮がん) |
対照薬剤名 | |
用法・用量 | |
試験のフェーズ | 2 |
試験のデザイン | 単一群、非盲検、非対照、単群比較 |
目標症例数 | 57 |
適格基準 |
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除外基準 |
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年齢下限 | 18歳以上 |
年齢上限 | 上限なし |
性別 | 男性・女性 |
主要な評価項目 | 治験責任医師又は分担医師の判定により確定されたRECISTver.1.1による客観的奏効割合 |
主要な評価方法 | |
副次的な評価項目 | 無増悪生存期間 全生存期間 病勢制御割合 奏効期間 治療成功期間 腫瘍径和の変化率 ctDNA検査でHRR遺伝子変異を有する患者におけるORR HRR遺伝子の生殖細胞系列変異と体細胞変異別の奏効割合、病勢制御割合、無増悪生存期間、全生存期間 有害事象発現割合 |
副次的な評価方法 | |
予定試験期間 | 2022年2月1日~2024年3月31日 |