相談:夫が膵臓がんに、治療や検査に耐えられるか心配です

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夫は71歳で膵臓がんと診断されました。がんは膵尾側にあり、大きさは20cm、手術は難しいと言われています。リンパ節の腫れはありません。体重が1か月で16kgも落ちて、食が細くなり、便秘に苦しんだりもしています。それまではお酒もたばこも食事も自由気ままに生活していました。腰を悪くしてから職には就かず、病院へ行くお金もありません。夫が苦しい治療や検査に耐えられるのか心配です。

(家族、女性)

回答:治療法は、患者さんの全身状態や希望により選択

日本膵臓学会の「膵癌診療ガイドライン2019年版」によると、膵臓がんの治療のポイントは以下の通りです。また、全国健康保険協会に掲載されている治療費に関する情報もご案内します。...


膵臓がんの治療選択
・膵臓がんの初回治療は、ステージ分類とあわせて、切除可能かどうかにより決定されます
・ステージ3の局所進行で切除不能と診断された患者さんでは、化学放射線療法または化学療法が選択されます

手術不能な場合の化学療法
・局所進行切除不能な膵臓がんでは、化学放射線療法と化学療法単独による治療が提案されますが、患者さんの病態、希望などを考慮したうえで選択されます
・膵癌診療ガイドライン2019年版では、化学放射線療法で使われる抗がん剤は、フッ化ピリミジン系もしくはゲムシタビンを提案するとされています
・一次化学療法として、ゲムシタビン単独療法、S-1単独療法、FOLFIRINOX療法、ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法を提案するとされています
・治療法は、患者さんの全身状態や希望により選択されます
・化学療法は、治療継続が困難な有害事象の発現や明らかな病態進行が起こらなければ、継続されます

費用に関して
・受けた治療により、費用は異なります
・保険適用の治療は、高額療養費という制度の対象となります
・高額療養費は、医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額を超えた分が払い戻される制度です
・医療費が高額になることが事前にわかっている場合は、「限度額適用認定証」を申請し提示することで、医療機関ごとの窓口の支払いを自己負担限度額までにとどめることができます
・自己負担限度額は、年齢や所得によって異なります また、ご家族ががんの検査や治療を受けていくにあたり、ご心配があるとのことですが、「がん相談支援センター」というがんの相談窓口が、全国の「がん診療連携拠点病院」や「地域がん診療病院」に設置されています。がんの治療、費用、生活など、ご心配事やお困りごとについて、「がん相談支援センター」にご相談なさってみてはいかがでしょうか。

参考情報:
膵癌診療ガイドライン2019年版
http://www.suizou.org/pdf/pancreatic_cancer_cpg-2019.pdf

全国健康保険協会 高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3030/r150/

がん情報サービス がん診療連携拠点病院などを探す 病院一覧(全国)
https://hospdb.ganjoho.jp/kyoten/kyotenlist

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