相談:早期の子宮頸がんに対する手術、「腹腔鏡下手術」と「開腹手術」どちらがいい?

手術(外科治療) 治療選択

子宮頸がんの上皮内がんと診断され、総合病院で円錐切除術を受けました。術後の病理検査で進行性のがん細胞が子宮頸部の奥の方で見つかったため、全摘出手術を受けるように言われました。

「ステージ1Aと早期で、進行スピードはわからないが、早いうちに手術を受けたほうがよい」と言われており、自分も早く手術したいと思っています。手術は、「腹腔鏡下手術」と「開腹手術」の2つがあるそうですが、治療中の総合病院では開腹手術はできるが、腹腔鏡下手術はできないそうです。腹腔鏡下手術を選択する場合、実施可能な他の医療施設へ転院することになり、いつ手術ができるかわからないとのことです。どちらの手術を選択するのがいいのでしょうか。

(本人、女性)

回答:子宮頸がんに対する腹腔鏡下手術が可能な病院は、まだ限定的

子宮頸がんの治療に関して、がんプラスに掲載されている記事から、ポイントをご案内します。

・子宮頸がんのステージは、基本的には手術前に決められます
・がんの深さが5mmまで、広がりが7mmまでがステージ1A期とされます
・ステージ1A期はさらに、1A1期と1A2期に分類されます
・1A1/1A2期の確定診断は、手術で採取した子宮頸部組織の病理検査により行われます
・手術前の診断のもと、円錐切除術を行って採取した組織を病理検査し、がんの深さが3mm以内なら1A1期、深さが3mmを超え5mm以内なら1A2期と確定します
・1A1期では、「単純子宮全摘術」、「準広汎子宮全摘術」が行われます
・1A2期では、「準広汎子宮全摘術」が行われます
・準広汎子宮全摘術は、子宮だけを切除する単純子宮全摘術よりは大きく切除し、広汎子宮全摘術よりは小さく切除する手術法です
・単純子宮全摘術と広汎子宮全摘術の中間に位置づけられる手術で、主に1A2期で適応になることが多くあります
・単純子宮全摘術や準広汎子宮全摘術などが適応になる早期の子宮頸がんであれば、2018年4月から、子宮頸がんに対する鏡視下手術が承認され、腹腔鏡下手術を行うことも検討されるようになりましたが、実施可能な病院は限られています

がんの進行スピードは、個々の患者さんで異なります。...

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