相談:下肢リンパ浮腫の治療法やケアは

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85歳の父親が、進行期の前立腺がんで自宅療養しています。リンパ節に転移があり、右足のむくみがとてもひどく、1日おきにマッサージをしていただいております。 リンパ浮腫に対する治療法やケアなどはないでしょうか。

(家族、女性)

回答:弾性着衣やマッサージなど方法はあるが必ず専門家に相談が必要

「リンパ浮腫診療ガイドライン2018年版」によると、科学的根拠は十分で積極的に推奨するようなものはありませんが、「行なうことを考慮してもよいが、十分な科学的根拠はない」というレベルのものがいくつかあります。

・維持療法としての弾性着衣
弾性着衣(下肢にはストッキング)による圧迫療法の1つです。...
維持期では、患者さんの生活パターンにあわせ、一日中着用することもあれば、運動時に着用することもあります。また、圧迫の強度も4段階あり、リンパ浮腫の重症度にあわせて選択されます。間違った着衣の選択や着用方法は、症状悪化の原因となるため、専門家の指導が必須です。

・集中治療期での多層包帯法(MLLB)
多層包帯法は、圧迫療法の1つで集中治療期で行われます。週5日以上、一日中包帯を巻いておくことが推奨されますが、着圧の低下に対応するため、短期間での巻き直しが必要です。

・用手的リンパドレナージ
用手的リンパドレナージは、障害のあるリンパ経路の活動を増やし、リンパ管を迂回することで停滞しているリンパの流れを改善するための治療マッサージです。

・運動(エクササイズ)
伸縮性のバンデージを着けた状態で行う負荷をかけた運動は、リンパ浮腫を軽減できる可能性があります。

いずれの方法も、患者さん個人の症状や病態で、行ったほうがいいかは異なります。担当医にご相談のうえ、ご検討ください。

参考文献
リンパ浮腫診療ガイドライン2018年版
https://www.js-lymphedema.org/?page_id=2954

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