オプジーボとヤーボイ併用、腎細胞がんの適応追加で新たに承認

2018/08/27

文:がん+編集部

 オプジーボとヤーボイの併用療法が、根治切除不能または転移性の腎細胞がんへの適応追加承認を取得しました。

オプジーボ「固定用量」へ、ヤーボイとの併用する場合も用法・用量を変更

 小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は8月21日、免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ(製品名:オプジーボ)イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)の併用療法について、根治切除不能または転移性の腎細胞がんへの適応追加承認を取得したことを発表しました。また、ニボルマブの用法・用量に関して、「体重換算」から「固定用量」への変更も承認されています。

 腎細胞がんは、腎臓がんの1種です。腎細胞がんは、腎臓がん患者さんの約90%を占めているとされています。今回の承認によって、化学療法未治療の根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対して、ニボルマブとイピリムマブの併用療法の使用が可能となりました。ニボルマブとイピリムマブの併用療法としては、「根治切除不能な悪性黒色腫」に次ぐ適応追加となります。

 ニボルマブの用法・容量の変更は、承認されている7つの効能・効果にしても適応されます。

変更前:1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注(点滴静注時間:1時間以上)
変更後:1回240mgを2週間間隔で点滴静注(点滴静注時間:30分以上)

・根治切除不能な悪性黒色腫
・切除不能な進行・再発非小細胞肺がん
・根治節不能または転移性の腎細胞がん
・再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫
・再発または遠隔転移を有する頭頸部がん
・化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん
・化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫

 今回承認されたニボルマブとイピリムマブを併用する場合、ニボルマブ1回240mgとイピリムマブ1回1mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注し、その後はニボルマブ1回240mgを2週間間隔で点滴静注することとなります。

 これまでの体重換算の用法・用量から固定用量への用法・用量へ変更されることで、利便性が高まり、残薬の問題解消が期待されます。