【がんプラス5周年×CaNoW】膵臓がん患者さんが叶えた「姪御さんとのテーマパーク旅行」

取材・文:がん+編集部

がんプラスはサイトオープン5周年を記念し、グループ会社であるエムスリー株式会社が展開する「CaNoW(カナウ)」と共に、がん患者さん・ご家族の願いを叶えるイベントを開催。膵臓がん患者さんの中野さんが叶えたイベントの様子をレポートします。

左から ゆみちゃん 中野さん りほちゃん

「数年前から同居する2人の姪っ子と、動けるうちに出かけたい」

中野さんが今回応募した願いは、「小学生の姪っ子(めいっこ)2人と、動けるうちにテーマパークに行きたい」というもの。実は中野さん、数年前から姪御さん家族と同居しており、日常的に送り迎えをするほか、大阪の有名テーマパークに度々(年間パスポートで!)一緒に遊びに行くなど、これまでいろいろと楽しい時間を過ごしてきました。

「私は2019年に膵臓がんの診断を受け、手術を受けましたが、2020年に再発、肝臓への転移が見つかり、2021年に再々発の傾向がありました。抗がん剤治療を受けていますが、この先取り得る治療法がほとんどない状態です。2人の姪っ子は私にとって大切な存在ですが、いつまで一緒に過ごせるかわからない不安も抱えています。そんな時に今回の募集を見て、“今やれることは、何でもやってみよう!まぐれで当たれへんかな~?”くらいの気持ちで応募しました。実現できると連絡を受けたときは、“よっしゃ~!”って感じでした(笑)」

治療や診察のスケジュール、姪御さんたちの学校の予定などを考慮して、CaNoWチームと一緒に旅行プランを検討。最終的に、愛知県蒲郡市にある複合型リゾート「ラグーナテンボス」のテーマパーク「ラグナシア」と、その近くにある三谷温泉に滞在する1泊2日のプランに決定しました。

大阪から愛知のラグナシアへ、一緒に絶叫系マシンにも!

旅行1日目、大阪在住の中野さん一行にCaNoWチームのスタッフ2人(うち看護師1人)、カメラマンが同行して、新幹線と在来線を乗り継ぎ、ラグナシアに向かいました。(姪御さんたちのお母さんは、今回お留守番でした)

「パイレーツ ブラスト」に乗車!(先頭が中野さん)

「抗がん剤を使用している時期でも、絶叫系のアトラクションに乗ってたんですよ~(笑)」と中野さん。この日ももちろん、絶叫系アトラクションに一緒に乗って楽しみました!

姪御さん2人の「一番の思い出」になった「変な森」

姪御さん2人は、この夏、ラグナシアにできたばかりの巨大アスレチック「変な森」に大興奮。中野さんは優しく見守り、姪御さんたちには同行スタッフが付き添って、大汗をかきながら楽しみました。

8月の日中のテーマパーク。暑さ厳しい中、休みつつ、終始ニコニコしながら姪御さんたちのペースについて歩いて回った中野さんでした。

ちょっぴり疲れをみせつつの記念写真、お気に入りのお土産もゲット!

ホテルではサプライズのケーキ、花火、翌朝はプールも満喫

中野さんがラグナシアで買っておいたグッズも2人にプレゼント

ラグーナテンボスを後にした中野さん一行は、海を一望できる「三谷温泉 ひがきホテル」にチェックイン。夕食で蒲郡の海の幸を楽しんだ後、部屋に戻ると、サプライズのケーキが登場!さらに、中野さんが内緒で買っておいたラグナシアのグッズも2人にプレゼント。最後に、ホテル敷地内でサプライズ花火も楽しみました。

旅行2日目。さぞヘトヘトかと思いきや、朝から元気いっぱいの姪御さん2人は、ホテル内の屋外プールで遊んでから、蒲郡を後にしました。

「せっかくだから、いろいろなものを見せてあげたい」との中野さんの希望で、途中、名古屋駅で下車し、駅周辺を散策。有名な喫茶店でサンドウィッチを食べたり、名鉄百貨店前の「ナナちゃん」にご挨拶したりして、大阪へ戻りました。

「この夏休みは、どこにも遊びに連れて行けていなかったこともあり、2人は行く前からハイテンション!私1人では真夏のテーマパークに連れて行くことはできても、一緒に遊べるほどの体力は…。血圧なども途中で測ってもらい体調に配慮しながら同行していただけて助かりました。今後、治療を続けるには精神力と体力が必要で、良い思い出になりました」。

膵臓がん診断から4年目、大切なのは「自分自身を細かく把握すること」

「膵臓がんが見つかって4年以上も生き延びられていられことは、自分でも奇跡だと思うし、医療の進歩はすごいと思う。まだまだ治療法が限られていた時代に声を上げ、ドラッグラグ解消等に対し活動してくださった先人たちの恩恵に感謝しなければ」と、中野さん。実は、2013年に診断された子宮頸がんの再発はなく5年が経とうとしていたところで、膵臓がんが見つかりました。

膵臓がんの患者会に参加し、多くの膵臓がん患者さんと交流してきた経験なども踏まえ、「急変してがくっと悪化して亡くなる人も多いことは、同病の人を含め、周知の事実」としつつも、「可能性がある治療があればぜひチャレンジしたいし、その足跡を残したい」と話します。

その上で、中野さんが思う「がん治療で大事なこと」は何かをお聞きしました。

「どんながんでも、同じくらいのタイミングで告知を受けた人でも、治療やたどる経過はさまざまで、一人ひとり違うはず。だからこそ、自分自身のがんについて勉強すること、そして日々の体調について、細かく把握することが大事かと思います。治療を受けた後、どういう症状が出たか細かく記録するなどして、きちんと主治医に伝えないと、その症状に対する改善策は考えてもらえないわけです。限られた診察時間内で、理解してもらえるように、患者自身が工夫してできることはやったほうが良いと思います。また、少しだけ無理をしてでも動きながら体力、筋力を維持することも大切だと思います。メンタルケアをしっかり対策することも大事ですね」。

「今度はディズニーに連れて行きたい!」とお出かけの目標を設定している中野さん。現在、膵臓がん患者さんに希望をもたらす新たな治療法にチャレンジするための体力づくりに励んでいます。

※記事中のお名前は仮名です、画像は一部加工してあります。