【コラム】乳がんの手術後の生活をケアするために

本記事は、株式会社法研が2011年11月25日に発行した「名医が語る最新・最良の治療 乳がん」より許諾を得て転載しています。
乳がんの治療に関する最新情報は、「乳がんを知る」をご参照ください。

 おしゃれはQOLの大切な要素、自分らしく生きるためのケアグッズがあります。

国立がん研究センター中央病院「コスメティックインフォメーション」

患者さんに美容やウィッグのポイントを説明する臨床心理士の野澤桂子先生

 乳がんの治療は長期にわたり、その過程で、強い薬の副作用による脱毛など一時的に体に変化がおこることがあります。医療機関によっては、そうした場合のボディケアを外来で相談できるよう対応しています。また乳がん患者さんでつくる患者会でも情報が提供されています。担当医に相談すれば、そうした患者会なども教えてもらえます。

 国立がん研究センター中央病院では、患者さんの不安をやわらげ、化学療法中の生活の質を高めるために、医師、看護師、臨床心理士によるチームで「コスメティックインフォメーション」という教室を開催し、入院・外来の患者さん向けに週に一度、ウイッグ(かつら)やネイルケアなどの情報提供や指導を行っています。患者さんも活発に質問されます。そこでよくある質問を、取り上げてみました。

Q 髪は全部抜けてしまうの?

 薬によって違いますが、部分的に抜けることが多く、その抜け方もまばらだったり、部分的に薄くなったりと、患者さんによって異なります。

Q 髪はずっと抜けたままなの?

 ほとんどの場合、抜け毛は薬の影響下にある間だけで、一時的なものです。抗がん薬治療が終われば、また生えてきます。ですから、ウイッグを購入される場合は一時的な使用ということを考慮して価格や品質を検討されるといいでしょう。

Q ウイッグは価格の高いほうがいいの?

 価格は6千円程度から10~20万円台まで幅広く、人毛と人工毛の2種類があります。オーダーメードになると100万円近くするものもあります。医療用で販売されているウイッグもありますが、医療用と一般用でそれほど違いはないので、医療用や価格にこだわらず、好きなウイッグを選んでかまいません。TPOに応じて使い分けてもいいですし、自分に似合う、気にいったものを選ぶことがいちばん大切です。

Q 女性用ウイッグで気にいるものがない場合は?

さまざまな種類のウィッグを看護師さんに手伝ってもらいつけてみる。

 男性用ウイッグもあります。いまはウイッグに男女差がなくなってきているので、男性用をかぶっても問題ないですし、女性用を使って好きな形にカットしてもらってもいいでしょう。

Q ウイッグをつけるほど髪が抜けてはいないけれど、薄くなった部分が少し気になります。

 その場合は、市販の髪粉を使うと目立たなくなります。髪粉は細かい人工毛で、薄毛の部分に振りかけ、定着ミストを一吹きするだけで、自然な増毛感があります。雨風にも落ちません。

Q ウイッグのつけ方のポイントは?

 髪をきっちりまとめず、サイドを少しばらけさせると自然に見えます。かぶってからブラシで少し乱してふんわり感を出しましょう。またメガネをかけている人は、ウイッグの下(地毛の上)につるを入れがちですが、ウイッグの毛を少し挟むようにしてかけるのが自然に見せるコツです。

Q 薬の副作用でまつ毛も抜けてきたのですが。

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