相談:ステージ4のEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの一次治療薬は

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妻が、肺がんと診断されました。まだ39歳です。脳に転移している可能性があり、来週から入院します。 遠隔転移があるEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんでは、EGFR-TKIによる治療が推奨されているようですが、何種類もEGFR-TKIがあり、どの薬がいいのかわかりません。また、どの順番で使うのがいいのか迷っています。ジオトリフからの治療か、もしくはタグリッソからの治療かどちらがいいのでしょうか。

(家族、男性)

回答:T790M変異が認められれば二次治療としてタグリッソによる治療が推奨される

手術不能のステージ4期のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの一次治療は、EGFR-TKIが推奨されます。EGFR-TKIは、第1世代から第3世代まであります。...
第1世代は、イレッサ、タルセバ、第2世代はジオトリフ、ビジンプロ、第3世代がタグリッソです。

肺癌診療ガイドラインによると、EGFR遺伝子変異陽性の一次治療の選択肢は5つです。

1:タグリッソによる治療を推奨する
2:ビジンプロによる治療を提案する
3:イレッサ、タルセバ、ジオトリフによる治療を提案する
4:タルセバ+アバスチンによる治療を提案する
5:イレッサ+カルボプラチン+アリムタによる治療を提案する

上記5つの治療選択は、EGFR遺伝子変異陽性でいずれも全身状態がいい場合です。

タグリッソとジオトリフを直接比較した臨床試験は行われていないため、どちらが有効かというデータがなくわかりません。タグリッソ以外の第1/2世代のEGFR-TKIによる治療後に、治療効果がなくなった場合、T790M変異が認められれば二次治療としてタグリッソによる治療が推奨されます。まれではありますが、治療前にT790M変異がある場合があり、この場合はタグリッソによる治療が提案されます。

5つの選択肢に対し、肺癌診療ガイドラインでは推奨度が示されておりますので、参考になさってください。

1:行うことを推奨83%、行うことを弱く推奨(提案)17%、推奨度決定不能0%、行わないことを予約推奨(提案)0%、行わないことを推奨0%
2:行うことを推奨13%、行うことを弱く推奨(提案)83%、推奨度決定不能0%、行わないことを予約推奨(提案)4%、行わないことを推奨0%
3:行うことを推奨0%、行うことを弱く推奨(提案)100%、推奨度決定不能0%、行わないことを予約推奨(提案)0%、行わないことを推奨0%
4:行うことを推奨4%、行うことを弱く推奨(提案)92%、推奨度決定不能0%、行わないことを予約推奨(提案)4%、行わないことを推奨0%
5:行うことを推奨0%、行うことを弱く推奨(提案)92%、推奨度決定不能4%、行わないことを予約推奨(提案)4%、行わないことを推奨0%

参考文献
肺癌診療ガイドライン2019年版 7-1-2.EGFR遺伝子変異陽性(非扁平上皮がん)
https://www.haigan.gr.jp/guideline/2019/1/2/190102070100.html#cq51

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