テセントリクと化学療法の併用で進展型小細胞肺がんの全生存期間など延長

文:がん+編集部

 未治療の進展型小細胞肺がん(SCLC)患者さんを対象とした、免疫チェックポイント阻害薬のテセントリクと化学療法の併用療法に関する第3相臨床試験の詳細な結果が発表されました。化学療法単独と比較して、全生存期間と無増悪生存期間を延長したそうです。

化学療法と比較した第3相臨床試験の詳細結果を発表

 スイス・ロシュ社は9月25日、未治療の進展型小細胞肺がん(SCLC)患者さんを対象とした、免疫チェックポイント阻害薬アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)と化学療法(カルボプラチンおよびエトポシド)を併用する1次治療について検討した第3相臨床試験IMpower133試験」の詳細な成績を発表しました。この成績は、世界肺癌学会(WCLC)2018のプレジデンシャル・シンポジウムで発表され、「New England Journal of Medicine」に掲載されました。

 IMpower133試験は、化学療法未治療の進展型SCLC患者さん403名を対象に、アテゾリズマブと化学療法の併用と、化学療法単独を比較検討した第3相臨床試験です。

 IMpower133試験の結果、アテゾリズマブと化学療法の併用は化学療法単独と比べて、Intent to treat(ITT)解析※1集団で全生存期間(OS)※2を延長したそうです。また、患者さんの病勢進行または死亡リスクを低下させました。無増悪生存期間(PFS)※3の中央値は、テセントリクと化学療法の併用で5.2か月、化学療法単独で4.3か月でした。テセントリクと化学療法の併用における安全性は、これまでに各薬剤で認められている安全性プロファイルと一致していたそうです。

 アテゾリズマブは、日本で2018年1月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果として承認を取得し、同年4月に発売しました。また、同年3月には、「一次治療の非小細胞肺がん」に対する承認申請を行っています。

※1 臨床試験の進行に伴い、治療ができなくなる患者さんや、治療を続けることができなくなる患者さんがいます。このように、臨床試験の治療ができなくなった患者さんも全て含めて解析することを指します。
※2 患者さんの亡くなった原因ががんによるかどうかは関係なく、生存していた期間のことです。
※3 奏効例(完全または30%の部分消失)で治療中にがんが進行せず安定した状態の期間のことです。