【第3回目】患者さん一人ひとりに合った医療を

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 病院にはさまざまな患者さんが訪れます。日本は国民全員が医療保険に加入できる国民皆保険制度に基づいた医療制度が整備されていますので、病院によって価格差がありません。そのため、患者数に対する病院の数など多少地域差はありますが、病気になれば基本的に誰でも病院に行くことができます。

 患者さんといっても、さまざまな方がいます。例えば、不安からちょっとした言葉に敏感に反応してしまう患者さんや、「先生にすべてお任せします」と言う患者さん。治療の効果について詳しく知りたいと言う患者さんもいれば、とにかく生活の質(QOL)を重視したいと言う患者さんもいます。医師は、そういったさまざまな患者さんに対して、治療法を理解してもらったうえで治療をおこないます。そして、患者さんと接する中で、「この人はどんな人かな?」「医師に何を求めているかな?」など、患者さんの一挙手一投足を観察しながら、さまざまなことを考えています。同時に、患者さんに対してどのように説明するべきかを考えているのです。

 医師は、患者さんが納得できる医療を提供することを心がけています。そのためには、患者さん一人ひとりに合った接し方や説明の仕方が、医師には求められると考えています。一方的に治療の説明をするのではなく、目の前の患者さんの背景をしっかりと理解したうえで、患者さんに合った医療を提供することが大切だと考えながら診療をおこなっています。

大船中央病院放射線治療センター長 武田篤也(たけだあつや)先生

武田篤也先生

1994年 慶應義塾大学 医学部卒業
1994~2004年 慶應義塾大学、防衛医科大学、都立広尾病院勤務
2005年 大船中央病院放射線治療センターを開設、現在センター長
慶應義塾大学客員講師、東海大学客員教授、東京医科歯科大学非常勤講師を兼務。肺がん、肝臓がんの体幹部定位放射線治療患者2000例を治療。 70以上の英文論文、2016年に専門書「The SBRT book」、2018年に「世界一やさしいがん治療」を刊行。