相談:前立腺がんPSA再発に対する陽子線治療は可能でしょうか?
2年前に前立腺がんと診断され、ロボット手術を受けました。今年に入りPSA再発がわかり、現在ホルモン治療を受けています。放射線治療も行うと聞いていますが、陽子線治療はできますか?
(本人、男性)
回答:陽子線治療は、限局性および局所進行性で転移がない場合、保険診療として受けられる可能性がある
日本泌尿器学会の「前立腺癌診療ガイドライン」と、がんプラスの記事から、前立腺がんの治療に関する情報をご案内します。
根治的治療後の前立腺がんの再発に関して
・根治的治療後の前立腺がんの再発には、PSA再発と臨床的再発の2つがあります
・PSA再発は、治療後のPSA値の上昇のみで判定します。...
根治的治療後の前立腺がんの再発に関して
・根治的治療後の前立腺がんの再発には、PSA再発と臨床的再発の2つがあります
・PSA再発は、治療後のPSA値の上昇のみで判定します。...
ただし、この判定の段階では多くの場合、再発した部位を特定できません
・画像診断や組織学的検査で再発部位を特定できたものを臨床的再発と呼び、この段階で、前立腺周辺での局所再発か他臓器への転移かの判定が可能となります
・PSA値がどの程度上昇したらPSA再発と判定するかについては、初回治療の方法によって異なります
・根治的全摘除術後では、経過観察中に2回の検査で連続してPSA値が0.2ng/ml以上になった場合に、PSA再発と判定されます
・根治的全摘除後にPSA値0.2ng/ml以上となりPSA再発と判定された時点では、どの部位に再発があるのか、局所再発なのか遠隔転移なのかがわからないため、臨床的再発の判断ができません
・一般に、画像上にがんが見つけられるのはPSA値が5.0ng/mlぐらいからといわれています
根治的全摘除後にPSA再発と判定された場合の治療選択
・根治的全摘除後にPSA再発と判定された場合の治療選択肢は、「救済放射線療法」「救済ホルモン療法」「治療をしないで様子を見る経過観察」の3つがあります
高リスクの患者さんに対する二次治療
・高リスクの患者さんには積極的な二次治療が検討されます
・根治的全摘除術を受けた場合のリスク因子を1つ以上もつ患者さんに対しては、二次治療として放射線療法かホルモン療法が検討されます
・リスク因子は、「PSA値倍加時間<3か月」「前立腺全摘除標本で精嚢浸潤(pT3b)」「前立腺全摘除標本でグリソンスコア8~10」「手術からPSA再発まで<3年」です
・局所再発の場合は放射線療法が、遠隔転移がある場合はホルモン療法が行われるのが一般的です
・現状では再発部位を特定するのは困難であるため、標準治療は確立していません
・現在、推奨されているのは、もともと前立腺が存在した部位に対する放射線療法です
・放射線療法を開始するタイミングは、PSA値が0.5ng/ml未満の段階で行うと治療成績がよいとの報告があり、一般的に0.2~0.5ng/mlの間ぐらいで治療が行われます
前立腺がんに対する放射線治療(陽子線治療を含む)
・前立腺がんに対する放射線治療には、内照射と外照射の2つがあります
・内照射は、放射線の線源を体内に入れ照射する方法で、小線源療法といいます
・外照射は、体の外から放射線を照射する方法で、「3次元原体照射(3D-CRT)」「強度変調放射線治療(IMRT)」「強度変調回転放射線治療(VMAT)」「体幹部定位放射線治療(SBRT)」「陽子線治療」「重粒子線治療」などがあります
・IMRT/VMATは、不整形のがん病巣の形に合わせて放射線をできるだけ集中させて照射する治療技術で、副作用を抑えつつ治療効果を向上させることが期待できます
・IMRT/VMATを利用した最も一般的に行われている治療法が「通常分割法」で、1回当たりに少ない放射線照射量を平日毎日、約2か月続けて照射する治療法です
・IMRT/VMATの照射技術を使い、1回当たりの放射線照射量を多くする代わりに合計5回の照射で治療を完遂させるのが、SBRTです
前立腺がんに対する陽子線治療
・前立腺がんに対する陽子線治療は、限局性および局所進行性で転移がない場合、保険診療として受けられる可能性があります
・前立腺癌診療ガイドラインでは、「根治的前立腺全摘除術後の生化学的再発に対する救済放射線療法は有効な治療選択肢であり、PSA<0.5ng/mLでの開始が望ましい」と記載されていますが、陽子線治療に関しての記述はありません
参考情報
前立腺癌診療ガイドライン2016年版 根治的前立腺全摘除術後の再発に対し,救済放射線療法は推奨されるか?
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/23_prostatic_cancer_2016.pdf
がんプラス 根治的治療後に再発した前立腺がんの治療は、リスク因子、合併症を考慮し、経過観察も重要な選択肢
https://cancer.qlife.jp/prostate/prostate_feature/article2776.html
がんプラス 前立腺がん患者さんが体幹部定位放射線療法(SBRT)を選択する理由とは
https://cancer.qlife.jp/prostate/prostate_feature/article8755.html
・画像診断や組織学的検査で再発部位を特定できたものを臨床的再発と呼び、この段階で、前立腺周辺での局所再発か他臓器への転移かの判定が可能となります
・PSA値がどの程度上昇したらPSA再発と判定するかについては、初回治療の方法によって異なります
・根治的全摘除術後では、経過観察中に2回の検査で連続してPSA値が0.2ng/ml以上になった場合に、PSA再発と判定されます
・根治的全摘除後にPSA値0.2ng/ml以上となりPSA再発と判定された時点では、どの部位に再発があるのか、局所再発なのか遠隔転移なのかがわからないため、臨床的再発の判断ができません
・一般に、画像上にがんが見つけられるのはPSA値が5.0ng/mlぐらいからといわれています
根治的全摘除後にPSA再発と判定された場合の治療選択
・根治的全摘除後にPSA再発と判定された場合の治療選択肢は、「救済放射線療法」「救済ホルモン療法」「治療をしないで様子を見る経過観察」の3つがあります
高リスクの患者さんに対する二次治療
・高リスクの患者さんには積極的な二次治療が検討されます
・根治的全摘除術を受けた場合のリスク因子を1つ以上もつ患者さんに対しては、二次治療として放射線療法かホルモン療法が検討されます
・リスク因子は、「PSA値倍加時間<3か月」「前立腺全摘除標本で精嚢浸潤(pT3b)」「前立腺全摘除標本でグリソンスコア8~10」「手術からPSA再発まで<3年」です
・局所再発の場合は放射線療法が、遠隔転移がある場合はホルモン療法が行われるのが一般的です
・現状では再発部位を特定するのは困難であるため、標準治療は確立していません
・現在、推奨されているのは、もともと前立腺が存在した部位に対する放射線療法です
・放射線療法を開始するタイミングは、PSA値が0.5ng/ml未満の段階で行うと治療成績がよいとの報告があり、一般的に0.2~0.5ng/mlの間ぐらいで治療が行われます
前立腺がんに対する放射線治療(陽子線治療を含む)
・前立腺がんに対する放射線治療には、内照射と外照射の2つがあります
・内照射は、放射線の線源を体内に入れ照射する方法で、小線源療法といいます
・外照射は、体の外から放射線を照射する方法で、「3次元原体照射(3D-CRT)」「強度変調放射線治療(IMRT)」「強度変調回転放射線治療(VMAT)」「体幹部定位放射線治療(SBRT)」「陽子線治療」「重粒子線治療」などがあります
・IMRT/VMATは、不整形のがん病巣の形に合わせて放射線をできるだけ集中させて照射する治療技術で、副作用を抑えつつ治療効果を向上させることが期待できます
・IMRT/VMATを利用した最も一般的に行われている治療法が「通常分割法」で、1回当たりに少ない放射線照射量を平日毎日、約2か月続けて照射する治療法です
・IMRT/VMATの照射技術を使い、1回当たりの放射線照射量を多くする代わりに合計5回の照射で治療を完遂させるのが、SBRTです
前立腺がんに対する陽子線治療
・前立腺がんに対する陽子線治療は、限局性および局所進行性で転移がない場合、保険診療として受けられる可能性があります
・前立腺癌診療ガイドラインでは、「根治的前立腺全摘除術後の生化学的再発に対する救済放射線療法は有効な治療選択肢であり、PSA<0.5ng/mLでの開始が望ましい」と記載されていますが、陽子線治療に関しての記述はありません
参考情報
前立腺癌診療ガイドライン2016年版 根治的前立腺全摘除術後の再発に対し,救済放射線療法は推奨されるか?
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/23_prostatic_cancer_2016.pdf
がんプラス 根治的治療後に再発した前立腺がんの治療は、リスク因子、合併症を考慮し、経過観察も重要な選択肢
https://cancer.qlife.jp/prostate/prostate_feature/article2776.html
がんプラス 前立腺がん患者さんが体幹部定位放射線療法(SBRT)を選択する理由とは
https://cancer.qlife.jp/prostate/prostate_feature/article8755.html
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