相談:乳がんでリンパ浮腫の症状あり、長時間飛行機に乗る際に気を付けることは?

QOL 副作用 LINE会員限定記事

3年前に乳がんが見つかり、片側の乳房全摘手術、リンパ節は13個取りました。術後から常に腕が重く、動かすことに違和感がありましたが、外見に異常はありませんでした。しかし今年に入って少し腫れがあるため、医療用の弾性スリーブの着用を開始し、1か月に1度受診しています。調べてみると、私のリンパ浮腫の重症度は、1期のように思います。

こんな状態ですが、実は海外旅行を計画しています。飛行機に乗る時間は、合計約22時間が想定されます。経由の際に1泊とか2泊、腕を休ませた方がいいでしょうか?長時間のフライトはもう一生できないのでしょうか?どんなことに気をつけた方がいいですか?

(本人、女性)

回答:旅行も日常生活の一部、どの程度までなら大丈夫かなど担当医に相談

リンパ浮腫に関して、がんプラスに掲載されている記事から、ポイントをご案内します。

リンパ浮腫の重症度は、0期、1期、2期、2期(後期)、3期の5段階に分類されます。...
1期は「多少のむくみはあるが、腕や脚をあげることで改善する。むくんだところを指で押すと痕が残ることもある」という状態です。

リンパ浮腫の重症度分類
0期:明らかなリンパ浮腫の症状は見られないが、リンパ液の流れに滞りがある
1期:多少のむくみはあるが、腕や脚をあげることで改善する。むくんだところを指で押すと痕が残ることもある
2期:腕や脚をあげることだけではほとんど改善しない。むくんだところを指で押すと痕がはっきり残る
2期後期:皮膚が硬くなり、むくんだところを指で押しても痕がつかなくなる
3期:皮膚が硬く厚くなり、脂肪の沈着などの皮膚変化が見られる

リンパ浮腫の治療とケア
・リンパ浮腫の症状が現れた場合は、完全に治すことは難しいですが、病院での治療と自宅でのケアを根気よく行うことで、症状の改善が期待できます
・病院でできるリンパ浮腫の治療は、用手的リンパドレナージ(マッサージ)、薬物療法、手術などです
・自宅でできるリンパ浮腫のケアは、「挙上」「圧迫療法」「運動療法」などです
・挙上は、むくんだ腕や脚をあげておくことでリンパ液を流す方法です
・圧迫療法は、医療用の弾性スリーブを使い、むくんでいる部位に圧をかけ続けることでリンパ液を流す方法です
・弾性スリーブの選択は、医師や看護師の指導の下、適切な圧のものを選ぶことが大切です
・運動療法は、適切な運動はリンパ液を流す効果がありますが、疲れるほどの運動は逆効果です

リンパ浮腫を改善するためには、無理をしないことが一番です。仕事や家事は休憩をこまめに取ること、重い荷物はなるべく持たないようにすること、同じ姿勢を長時間取らないようにすることなどが大切です。旅行も、日常生活の一部です。飛行機の搭乗中では、「運動療法」は難しいかもしれませんが、「挙上」や「圧迫療法」はできます。無理をしないことが一番ですが、どの程度までなら大丈夫かなど、担当医の先生にご相談なさってみてください。

参考記事:がんプラス「早期発見・治療が大切なリンパ浮腫、これだけは抑えてほしい症状・治療法は?」
https://cancer.qlife.jp/series/as004/article6412.html

医師に相談したい場合、現役医師が回答する「AskDoctors(アスクドクターズ )」の利用もおすすめです。

アスクドクター