相談:80歳の母親がステージ4の大腸がん、「延命」以外の治療法は?
80歳の母が、ステージ4の大腸がんと診断されました。その後、PET検査なども受け、すでに肝臓や腹膜に転移があり、腹膜への転移は離れたところにもあることがわかりました。母は地方在住で、私は首都圏に住んでいます。仕事とコロナ禍の影響で、そばにいることが難しいため、主治医と電話で話し、延命治療という判断をいただきました。その治療内容は、抗がん剤(CAPOX療法)→在宅で薬を服用→2週間後に再度抗がん剤というサイクルのようです。
ただ、家族としては、延命ではなく、腹膜播種の手術、免疫チェックポイント阻害薬の治験、温熱療法など、別の治療法がないかを知りたいと思っております。
(家族、男性)
回答:大腸がんの化学療法は、薬剤の開発が進み、治療成績は大幅に向上
大腸癌研究会の「大腸癌治療ガイドライン」によると、大腸がんの治療のポイントは以下の通りです。また、進行・再発大腸がんに関して、がんプラスに掲載されている記事から、ポイントをご案内します。...
切除不能の大腸がんの治療に関して
・切除手術が行えない進行大腸がんの治療に対しては、化学療法が行われます
・大腸がんの化学療法は、薬剤の開発が進み、治療成績は大幅に向上しています
・できるだけ質の高い生活を維持しながら、がんと共存して生きる期間を延ばすことが治療の目標となります
・使用できる薬剤の種類も多く、治療法はその人に合わせて、さまざまな併用療法から選択されます
・使用する薬剤に合わせた適切な副作用対策を行うことで、がんを抑える効果を得られる治療を長く継続できるようになっています
・手術の対象とならない大腸がんでも、化学療法がよく効いた場合に、手術の可能性が生じることがあります
腹膜転移に対する治療に関して
・大腸癌治療ガイドライン2019年版によると、同時に見つかった腹膜転移は、P1、P2の場合は切除することが推奨されていますが、P3に対する切除の有効性は確立されていません
・P1とは、近くの腹膜にのみ転移がある場合です
・P2とは、遠くの腹膜に少数の転移がある場合です
・P3とは、遠くの腹膜に多数の転移がある場合です
温熱療法に関して
切除不能な大腸がんに対する治療法では、全身薬物療法、放射線療法が中心で、動注化学療法、熱凝固療法などは推奨されていません。
治験に関して
治験は、治療を兼ねた臨床試験です。有効性と安全性を確認する目的で行われていますので、未確認ではありますが、きちんとした管理のもとに行われています。また、治験を受けるには、さまざまな条件があるため必ず受けられるとは限りません。条件に関しては、担当医にご確認いただき、ご相談なさってみてください。
がん治験情報サービスに関して
弊社では、がん種やステージをご登録いただくと、条件にあった治験情報がある場合、メールや電話でご連絡させていただく「がん治験情報サービス」という無料サービスがございますので、ご登録をご検討ください。
がん治験情報サービス
https://survey.qlifeweb.jp/cancer_chiken
参考情報
大腸癌治療ガイドライン医師用2019年版
http://www.jsccr.jp/guideline/2019/index_guide.html
がんプラス 切除不能の進行・再発大腸がんの薬物療法(化学療法)と副作用対策
https://cancer.qlife.jp/colon/colon_feature/article6093.html
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