相談:前立腺がんと診断された場合、生活リズムを維持しながら治療する方法は

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71歳です。PSA検査を行ったところ、PSA値が11.45ng/mlでした。前立腺がんの検査を受けることになり、自宅近くにある病院を紹介されました。PSAとMRI検査を受け、針生検をすることになりました。まだ、がんか否かは検査の結果次第ですが、そもそも生検では4割程度しか確認できないことをWebサイトで知りました。 また、治療法としては外科による全摘出が好ましいようですが、その場合、尿漏れや勃起不全がデメリットとしてあるようなので、今から心配しております。現在、営業職でまだバリバリ仕事をしており出張もあります。健康管理のためゴルフに夢中になっています。何とかこの生活リズムを持続しながら治療する方法はないでしょうか。

(本人、男性)

回答:手術、放射線、ホルモン療法、化学療法など治療にはそれぞれメリットとデメリットがある

PSA検査で前立腺がんの疑いがある場合、超音波ガイド下針生検による検査を行ない、がん細胞が見つかれば前立腺がんと診断されます。生検で前立腺がんであることが明らかになった場合、CT検査や骨シンチグラフィを行い、転移の有無を調べる検査が行われます。...
転移がなければ、治療選択のためにリスク分類をします。リスク分類は、PSA値、グリソンスコア、T分類により、低リスク、中リスク、高リスクの3つに分類されます。検査の結果、転移がなければ、リスク分類により、監視療法、手術療法、放射線療法、ホルモン療法のいずれかが選択されます。転移があった場合は、ホルモン療法か化学療法が選択されます。

まだ生検前ですので、がんの確定診断がされておりません。また、リスク分類なども行われていないため、どの治療選択になるかは不明です。仮に、転移がないとすれば、前立腺がんの治療は、いずれのリスクでも手術、放射線療法のどちらも選択肢になり、治療成績にあまり違いはないとされています。手術も放射線も可能な前立腺がんの治療方針は、患者さんの状態、ライフスタイルや希望などを参考に決定されます。

手術のメリットは、前立腺肥大に伴う排尿困難も解消されるため、残尿感が強く排尿困難な人に適しています。デメリットは尿失禁、勃起不全などが起こることがあります。勃起神経温存術という方法もありますが、放射線治療と比べればリスクは高くなります。しかし、手術直後の合併症はありますが、勃起不全を除けば治療数年後に起こる合併症はあまりありません。

放射線治療全般のメリットは、多くの場合外来で治療が可能なため、仕事をすることもゴルフをすることもできます。放射線治療のデメリットは、頻度は低いですが10年後まで血尿や尿路痛などの排尿障害や血便などの排便障害が一時的に起こる可能性があります。

前立腺がんと確定したわけではありませんので、まずは検査の結果をお待ちください。その上で、もし前立腺がんだった場合、ご自分のがんの状況を担当医によくお聞きになり、選択できる治療法をご確認ください。その際に、治療へのご希望を伝えたうえで、治療方針をご相談なさってみてください。

参考文献
前立腺がんのステージ診断と推奨される治療法 PSA値、グリソンスコア、T分類を総合的に評価
https://cancer.qlife.jp/prostate/article2731.html

前立腺がん患者さんが体幹部定位放射線療法(SBRT)を選択する理由とは
https://cancer.qlife.jp/prostate/article8755.html

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