再燃・再発
リンパ形質細胞性リンパ腫の再燃・再発治療選択
リンパ形質細胞性リンパ腫の初回治療で非奏効や増悪した場合は、初回治療とは別の治療が行われます。一部の患者さんに対しては、造血幹細胞移植が考慮されることがあります。
また、初回治療後の経過観察中に増悪した場合は、再燃した時期により治療選択が異なります。無治療期間が比較的長く続いた晩期再燃の場合は、初回治療と同一の治療が考慮されます。奏効期間が短いまたは抵抗性となった場合は、初回治療とは別の治療が行われます。一部の患者さんに対しては、造血幹細胞移植が考慮されることがあります。
リンパ形質細胞性リンパ腫の再燃・再発治療
再燃・再発のリンパ形質細胞性リンパ腫に対しては、以下の治療法が推奨されています。
単剤療法
・リツキシマブの単剤
・アルキル化薬
・プロテアソーム阻害薬
・BTK阻害薬
・プリンアナログ
リツキシマブ併用療法
・リツキシマブ+アルキル化薬
・リツキシマブ+プロテアソーム阻害薬
・リツキシマブ+BTK阻害薬
・リツキシマブ+プリンアナログ
しかし、いずれの治療法も安全性や有効性などの優劣は現時点では不明なため、有害事象や治療期間、薬剤の投与法などを検討したうえで、患者さんごとに選択されます。
自家造血幹細胞移植併用大量化学療法や同種造血幹細胞移植は、一部の患者さんに対して治療選択肢となりますが、対象患者さんや治療のタイミングなどは現時点では未確定なため、臨床試験として行うことが望ましいとされています。また、自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を実施する場合は、フルダラビンの使用は回避されます。
参考文献:一般社団法人日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版.金原出版