治療
末梢性T細胞リンパ腫の治療
初発のALK陽性未分化大細胞リンパ腫の治療は、BV-CHOP療法が推奨されています。BV-CHOP療法は、ブレンツキシマブ ベドチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンの5剤を併用する治療法です。
ALK陽性未分化大細胞リンパ腫でIPIリスク0~1の患者さんや、非特定型末梢性T細胞リンパ腫、血管免疫芽球型T細胞リンパ腫、ALK陰性未分化大細胞リンパ腫でCD30陽性の患者さんに対しては、BV-CHOP療法が推奨されていますが、CHOP療法/CHOP類似療法も選択肢の1つとして考慮されます。限局期の場合では、局所放射線治療の追加も選択肢の1つとして考慮されます。
非特定型末梢性T細胞リンパ腫、血管免疫芽球型T細胞リンパ腫、ALK陰性未分化大細胞リンパ腫でCD30陰性の患者さんに対しては、CHOP療法/CHOP類似療法が推奨されていますが、標準治療としては確立していないため、臨床試験として実施することとされています。
一次治療で完全奏効が得られた患者さんでは、経過観察が推奨されています。完全奏効後の地固め療法として行う自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は、一般診療としては推奨されておらず、標準治療としては確立していないため、臨床試験として実施することとされています。
参考文献:一般社団法人日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版.金原出版